2021/08/16
871View
8月の誕生石 スピネル
8月の誕生石といえばペリドットとサードニックスですが、近年「スピネル」が加わりました。
今回はスピネルについてご紹介いたします。
目次
スピネルとは
「スピネル」という名称は、スピネルの結晶の形であるトゲという意味を持つラテン語の「spina(スピナ)」やギリシア語で火花を意味する「Spitha(スピタ)」に由来して名付けられたといわれています。
スピネルはその結晶の形から、掘り出されたその時から輝いていて、カッティングをしなくても美しいプロポーションをしているものもあるそうです。
色はレッド、ピンク、オレンジ、紫、バイオレット、ブルー、青味がかった緑色など様々な色のものがあります。
特にレッドスピネルの美しさは正真正銘のナチュラルといわれます。
硬度が高く、キズの主因となる内包物も極めて少なく内側からキラキラとよく輝きます。
石言葉は「内面の充実・安全」
スピネルは心を落ち着かせるエネルギーがあり、更新と癒しを促進すると考えられています。
スピネルの産地
主な原産地は、スリランカ、ベトナム、タンザニア、タジキスタン、ミャンマー、パキスタンなどがあります。
ミャンマーではレッドスピネルや鮮やかなピンクのスピネルなどが産出されます。
1953年創業、販売実績30万人。広島を代表するジュエリーブランド「WAKO」。
【本通店】広島市中区本通5-10/082-247-2211
【アクアセンター店】広島市中区基町6-27 アクア広島センター街4F/082-225-3215
スピネルの歴史
何世紀もの間、スピネルは他の宝石と間違われていました。
世界でも有名な「ルビー」のいくつかは、実際にはスピネルだったといわれています。
黒太子(こくたいし)のルビー
とても有名なのが「黒太子のルビー」といわれるレッドスピネルです。
「黒太子」とは、14世紀にフランスとの間に起きた100年戦争、その前期に活躍したエドワード皇太子のこと。
エドワード皇太子は黒い甲冑に身を包んで戦場を駆け抜けた勇猛果敢な騎士でした。多くの戦場で勝利をもたらし、フランス軍からノワール(黒)と称されて恐れられたことから、黒太子という名が付けられました。
この黒太子がルビーを手に入れたのは、1367年のこと。反逆にあったスペインのカスティーリャ王を助けたことで、王が所有していたルビーを譲られたのです。
黒太子の死後もルビーはさまざまな人の手に渡り、戦場を駆け抜けその都度イギリス王室へと戻ってきました。そのことからイギリス王室の守護石として、英国王冠にはめ込まれています。
ルビーとスピネルはどちらも真紅の宝石であり、産出される場所もほとんど同じでした。当時は鉱物学が未発達であり、今のように分析用の機器もなかったことからほとんどの宝石は見た目での判断となっていました。
スピネルはルビーに非常に近い色と輝きをしているため、間違うのも仕方がなかったといわれます。
実際に、ルビーとスピネルが別の鉱物であることが判明したのは18世紀のことでした。
昔からその色と輝きで人々を魅了していた「スピネル」
レッドスピネルの中には稀少性が高くルビーと肩を並べるほどのものも☆
多様な色が揃うスピネルが誕生石に加わったことは8月生まれの方にとって朗報ですね♪
この記事のライター
WAKO HONDORI